情報まとめ!暇と生活

10年の北海道での山籠りを経て、中央線に舞い戻った男。鹿野おしりの街道爆裂サブカル日記。

サブカル的傑作漫画30選<上篇>

サブカルについて記事を書こうという気持に久しぶりになった。

なので今回は今流行りのランキング形式で30冊選んでみることにした。

サブカルを紹介するのにこの手法を使うことはできれば避けたかった、なぜなら巷のこういった記事はたいてい物足りないからだ。なので今回は自分の労力が許す限り、時に濃密に、時に軽薄に紹介していきたいと思う。

また何をもってサブカルと言うか、というクッソくだらない誰のためにもならん空転しやすい話題についてはこちらの記事を参考にしてくれ。同じ話を二度もさせられることは我慢ならん。

 

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 それでは私的サブカル漫画選を、よしなに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30位 宇仁田ゆみ/スキマスキ

 

スキマスキ (IKKI COMIX)

スキマスキ (IKKI COMIX)

 

 まずはスキマスキから始めていこうじゃないか。スキマスキは小学館IKKIで2001-2003年まで連載していたラブコメディである。

私とスキマスキの出会いは高校時代の古本屋である。高校時代はビデオを借りてきて、難解な映画をビールと煙草でやっつけるという趣味を持っていた私だ。そのビデオ屋の隅で見つけたのがスキマスキである。隙間を覗く趣味のあるヘイサクという男が、向かいのアパートに住むフミオちゃんに惹かれていって・・・というのが話の筋だ。

これが良い話なんだ。1巻で良くまとまっていて、爽快な気分になるんだ。高校時代は大学生になったら夜間学部に通って、こんな仲間たちとこんな恋愛模様を過ごしてみたいとすごく憧れたりしたわけだよ、ぼかぁ。懐かしいな。その後に、ホントに準夜間学部のある大学に入るとは、思ってもみなかった。スキマスキみたいに勉強終わった後すぐ飲みに行けるのが楽しかったな。

 

 29位 なにわ小吉/はるまげ

はるまげ 1 (少年サンデーコミックス)

はるまげ 1 (少年サンデーコミックス)

 

 

 ジャンプ巻末漫画はなんだ?と聞かれると世代間溢れるコメントがあつまるんじゃなかろうか?うすた京介と若い人は答えるだろうが私の場合、「王ロバ」の作者なにわ小吉だ。

なにわ小吉の得意技と言えばショートギャグ。はるまげはさらに異能感覚というか、豆腐をスーッと16等分にするのが気持ち良い感覚というか、正方形をスーッと刻んでいく爽快な感じが味わえる漫画だ。「くぴっと一杯」の後4~5年後に出たのが本作だっただけに、良質なギャグ成分を摂取出来た記憶がある。なにわ小吉先生相変わらずおもしろくって困っちゃうから、もっと書いてくださいお願いします。

 

28位 ゴトウユキコ/R-中学生

 

R-中学生(1) (ヤンマガKCスペシャル)

R-中学生(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 ヤンマガ!中学生!という内容に外れがないように、このR中学生もあたり漫画である。当たり屋漫画である。連載第一回に女子トイレの汚物の臭いを嗅ぐ主人公から始まり、私は思わず「そんなの有りかよっ!!!!」とぶったまげたものだった。中学生のリビドー、噎せ返る様な処女&童貞臭さ、変態性。どれをとっても一線級のサブカル漫画である。これぞサブカル!と胸を張ってお勧めできる漫画。

 

27位 松本零士/元祖大四畳半大物語

 

元祖大四畳半大物語 1 (朝日コミック文庫 ま 30-3)

元祖大四畳半大物語 1 (朝日コミック文庫 ま 30-3)

 

 銀杏BOYZの峯田はこれとぼくといっしょが好きだとインタビューで語っていた、いや男おいどんだったかな?また四畳半神話体系というタイトルはこの作品のパロディタイトルなんだろうなぁ、と思いながら。神保町の書店で1、2巻を手に取った僕は。東京で貧乏一人暮らしをしていて、作家になる夢を追っていたわけで、大四畳半大物語は俺の話だと思いながら、ビフテキをほうばるのであった。<完>

 

26位 コミティア実行委員会/コミティア30thクロニクル

 

コミティア30thクロニクル 第1集

コミティア30thクロニクル 第1集

 

漫画系のサブカル者は避けては通れない道、コミティアとコミックZINである。私も御多分に漏れず、コミックZINを癒しスポットにしていたクチである。 コミックZINでコミティアを知って、コミティアに行く人と言えばある種、ポロロッカ現象であると言える。いつか俺も出店者側に回ってやる、と思いながらジョン・テンダさんとか遠藤さんとかを眩しく見ていた。

本作はアンソロジーとなっていて内藤泰弘血界戦線)、太田モアレ鉄風)、あらゐけいいち(日常)、TAGRO(マフィアとルアー)、位置原光Z(アナーキーJK)、九井涼子(ダンジョン飯)という今の漫画界で第一線で活躍しているビックネームのアマチュア時代の漫画が読めるのが何ともうれしい一冊。この巻じゃないけど、青木俊直さんの「ロックンロール」がお気に入りです。

 

25位 豊田徹也/珈琲時間 

 

珈琲時間 (アフタヌーンコミックス)

珈琲時間 (アフタヌーンコミックス)

 

 短編集好きなサブカル漫画バカなら知ってると思うんだけど、表紙の白い短編集は面白いというジンクスがあるね。これもその一冊。珈琲と人間の生活が密接にリンクした作品が収められている作品集である。私が持っている漫画の中では、さっぱりしていてしつこくない上品なマンガだと言える。あと僕はこれを読むとチリが食べたくなってしょうがないんだよ。新宿のコミックZINで平積みされているところを買いました。

 

26位 うすた京介セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん

 

 これに関してはもう説明はいらないでしょう。アニメ化もされたマサルさんです。サブカル予備軍というのは小学生の頃にはもう症状があらわれているもので、私は小学生時代マサルさんのセリフを覚えて学校に行って、セリフを言って遊んでいる感じでした。あなたはどうでしたか?

 

25位 押切蓮介押切蓮介劇場 マサシ!!うしろだ!!

  

 ヤンマガのギャグの系譜と言えば、「行け!稲中卓球部」や「アゴなしゲンと俺物語」とか「でろでろ」みたいに、初めの頃は絵が下手なんだけど、そのネタ力で人気を勝ち取り、天下一の漫画家になってしまうというパターンがあるよね。

初期の押切蓮介の短編集、鬱屈した実生活の憂さを晴らすかのようなリビドー溢れる漫画です。やっぱり押切先生には暴力がなければ。ソーセージにチリ。ホルモン焼きにほっぴー。押切に暴力。だと私は思います。

 

24位 長嶋有漫画化計画

 

長嶋有漫画化計画

長嶋有漫画化計画

 

 後述するが、よしもとよしともの作品が載っているので買った本。しかしながら私はここで衿沢世衣子という巨星を見つけるのだった。「僕は落ち着きがない」の漫画化を読んで面白くてのめり込み、小説まで買って読んで、また漫画を読んでキャラクター化された部長を見てほっこりするのだった。噛みながらも面白いよ、久しぶりに主人公の死なないよしもとよしともを読んだ気がした。

 

 23位 道満晴満/性本能と水爆戦 征服

性本能と水爆戦 征服 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

性本能と水爆戦 征服 (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

 

 遂に出た!道満晴満先生の本!!!

いやぁまってたよぉ!アタシは道満先生を初めて快楽天で「ホテルジズム」を読んだ時から好きなんだゆぉ。あの頃の快楽天はエロくって、おもしろくって!読ませる絶妙なラインの漫画が多くて大、大、大好きだったんだゆぉぅ!!!ぷぇっ!

かるま龍郎、SABETAGRO陽気碑などその後一般紙に移って成功した漫画家さんも多かった。まさに僕のサブカルに引き込んだ雑誌だと言って過言ではないです。2000年頃の快楽天読もう!コミックビーム

 

22位 山本直樹/明日また電話するよ 

明日また電話するよ

明日また電話するよ

 

 2000年頃の快楽天より前のエロいサブカル漫画と言えば、山本直樹だったんじゃないかという気がしてる。水着の女の子の脇マンコを唾でベトベトにしてヌッチヌッチするという、フェティッシュが凄い描写があるよ、エッチだね。「肉彦くんと先生」というのも今のおねショタのハシリみたいな感じで良いです。

 

21位 遠藤浩輝遠藤浩輝短編集

 

 高校時代のGEOでハマった漫画と言えば遠藤浩輝短編集である。いまや「EDEN」や「オールラウンダー廻」で不動の人気を獲得した漫画家の初期短編集である。若者を主題にした作品が多く、タイトルがかっこいいのも高校生の俺にドストライクでした!またドライでザラついた質感の作品が多いので、人生をわかった気になりたがる高校生にはうってつけの漫画でした。今読んでもやっぱりこのかっこよさには魅了されちゃうな。

 

上編はこんな感じで、また気が向いたら中編を書きたいと思います。

 

 

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愛技巧<未完>

1節 起

非常に気持ちの悪い夢をみた。
夢の中で俺は四肢がなく、胴体と首だけの俺がを台の上にベルトで固定されていた。
股や肩に痛みはないが、四肢の感覚がないという事に喪失感を覚えた。
顔には分厚くて固い革のような布で覆われ、目をひらいても真っ暗で周囲を伺うことはず、真っ暗だ。
顔の布地は口と耳のところに大きく穴があいていて、自分の呼吸する音だけが聞こえる。
俺はこの異常な状況に耐えられなくなり、必死に身をよじってもがいた。
しかし、胴体を括っているベルトは台に固く結ばれており、一向にほどける気配はない。

自分の置かれている状況が分からないが、夢の中の俺は身の危険を感じて俺は必死に身をよじった。
台の上で芋虫のようにグネグネと暴れていると、台と体が擦れる音が俺の右耳からは少し遠くから響いているが、左耳には近くで反響しているように感じた。
感覚的に左側に気配が突然現れるのを感じた。
俺は体が凍り、身をよじるのをやめてしまった。


細くて固い枯れ枝の様な物が耳の中に入っていく感触がした。
その枯れ枝の様なものは、まるで先端が耳の中を確認しているかのように、
俺の耳の中の凹凸を避けるよう曲がりながらゆっくりと奥に進んで行った。

やがて枯れ枝の様なものは、自分で耳かきをするときには掻くことを避けるほどの深部に到達した。
その頃、俺の体は恐怖と緊張にこわばり身じろぎ一つ出来なくなっていた。
当たり前だ、人間であれば自分の泣き所くらい知っているはずだ。
ついに恐れていたことが起こった、耳の深部を慎重に進んでいた枯れ枝の先端が「ジュリッ」という音とともに耳の内壁を抉った。
耳の中で熱いものが溢れ、俺は激痛が襲った。
激痛は背筋を駆け抜け、俺は叫び声をあげた。
顔がカッと熱くなり、俺は涙を流しながら「もうやめてくれ!」と右側の気配に嘆願した。
残酷な侵入者は内壁を抉ったことをまるで気にすることなく、あくまでゆっくりと耳の中をさらに深部に進んで行く。

左耳から音が感じられなくなったと同時に、また激痛が俺を襲った。
声にならない悲鳴を喚き散らしながら、俺は精一杯の力を振り絞り叫んだ。
「もういっそ殺してくれ!殺せ!殺せよ!」耐え難い苦痛に悲鳴を上げたところで俺は目が覚めた。
背中は汗でぐっしょりと濡れ、心臓はバクバクと音を鳴らし、動悸がいつまでたっても止まらなかった。
本当に最悪の寝起きだ。

 

あんな悪夢をみた原因は分かっている。
俺が越してきたこの6畳一間のアパートは玄関がコンクリートでできている。
2週間ほど前から、夜になるとコンクリートの下から「カリカカリカリ」と、なにかが固いものをひっかく音が聞こえる。
一度聞こえ始めると短い時で30分程、長い時には3時間も絶え間なく聞こえることもあった。
寝始める頃に聞こえ始めたりすると、俺の夢見は最悪だ。
一度大家に相談しようかと思ったが、俺は2月に大学を卒業するのでこの部屋を引き払う予定なのでやめた。
大家に相談して大事になり、工事屋が家にやって来るなんてことになったら、あまりおもしろくない。
この6畳一間の俺の城に、他人が足を踏み入れられるなんて考えたくはない。

また、音の犯人は大体見当がついている。
おおよそ、床下に忍び込んだ野良猫が柱でもひっかいているのだろう。
この町内は誰か餌付けしているのかわからないが野良猫が多いんだ。
もしくは、進みの遅いもぐらが、一生懸命コンクリート下にトンネルを掘っている最中なのかもしれない。
我が城の領地を不意にやってきた訪問者だが、猫にせよもぐらにせよあと2か月ほどの共同生活である。
終わりがわかっていれば、かわいいものだ。
ここは人間様である私が妥協して我慢してやろうではないか。なはは。

大らかな心で共存者への理解を示したところで、おもむろに枕の右横にあった眼鏡をかけ、テーブルの上に置いてある目覚まし時計を見てみると、針は8時20分を指していた。
前日は徹夜明けに疲れきって寝たため、俺の中から時間の感覚がすっぽりと抜け落ちていた。
午前8時か午後8時かさっぱり分からなくなってしまっていた。
カーテンを開けると外は暗い。
この暗さならきっと午後8時に違いない。
部屋に置いてあるデジタル時計を見ると「12月24日 木」と表示されている。
ということは、大学の研究室の担当教官の示した私の卒業論文の提出まで、あと3日と5時間ほどしか残されていないということである。

憂欝だ。非常に憂鬱だ。あのクソ頑固で偏屈な爺め。なぜ私の論文を認めないのだ。
昨日、大学の卒業論文の提出期限に合わせて
俺をこんなひどい目にあわせやがって、いつか殺してやる。いつかあいつが通勤に使っている駅で、電車待ちをしているところをホームに突き落として殺してやる。
そもそも文学部の、しかもこんなFラン大学の生徒の論文に対して、どれほどの価値を求めているのか?
あのクソ教授、就職先の決まっている俺様の論文を予定調和ですんなりと受け入れればいい物を、忌々しい。

顔を洗い、服を着て、靴を履いても、まだ玄関の下から怪音がしていたため、俺はコンクリートの上で地団駄を踏みならした。
すると音は鳴りやんだ。
そのことを確認して俺は部屋を出て、夕飯を買いに町に向かって歩き出した。


2節 承 

アパートを出て住宅街を抜け、やがて歓楽街に出た。
歓楽街のコンビニの交差点では、アジア系の中年女性が「マッサージイカガデスカー?オニィサン安クスルヨ?」と客引きをしていた。
非常に営業熱心である。

中年のおばさんをきっぱりと無視してさらに歓楽街を進む。

左右の5.6階建てビルの壁面には、キャバクラやパブのネオンが眩しい。
眩しいけど暗い眩しさだ。
まさに場末のキャバクラ。
風情があるね。
「お兄さん、今晩どうですか?」と尋ねてくるキャバクラのキャッチを苦笑いで軽くいなす。
そういえば、今日はやけに街に人が多い気がする。
歓楽街の道路には、普段の週末よりも路上駐車の車が多い。
なんだろうか?鼻息の荒いおっさん5人の集団とすれ違う。
おいおい、おっさん達の元気がよすぎだろ?
今日は確かに月末の金曜日だが、こんなに人が溢れていることがあっただろうか?
ジャンボ・カラオケの角を曲がって、ピンサロ・本サロ街を抜ける。
キャッチのおっさん達に盛んに声をかけられる。
が、一切無視である。俺にそんな金はない。
サロン通りを抜けて駅前に出る。
駅に向かって右側はチェーンの居酒屋が並ぶ。

店の前に、先に白いボンボリの付いた帽子をかぶり、赤い上下のスエードっぽい服を着て、顔に白ひげをつけた居酒屋のアルバイト。
駅前には電飾が施されて先端に星型の飾りに着いたもみの木。
スーパーの前には居酒屋のバイトと大体同じ恰好をして、下にミニスカートを穿き、
「クリスマスケーキいかがですかー?今なら2割引きでーす」と通行人に声をかける女性。
ここにきて、はたと気づいた。
今日はクリスマスなのだ!

このところ外に出るのは、教授に俺の怨嗟の念のこもった論文を見せに行くときと、深夜にコンビニに食べ物を買いに行くときだけだ。
そろそろそんな時期だと思っていたが、もう世の中はクリスマスになっていたのか。

スーパーに立ちよった。
総菜コーナーに行ってみると、さすがにクリスマスということもあって、パーティー用のオードブルがバイキング形式で並べられていた。
その中でもローストチキンがたくさん並べられていた。
百本はあろうかという骨付きの鶏もも肉をオーブンで焼かれたものが並んでいる様に
一羽の鶏から取れるもも肉は二本である。つまり皿の上にある骨付きもも肉二本で一対、なんとなくそこに50羽の鶏の姿を思い浮かべてみた。

少し乾いたもも肉に、かっちりと焼いて分厚い皮が

皮をよく見て見ると、人間が寒気を感じた時に「鳥肌」というように、元は鶏の羽が生えていた毛穴の様なぶつぶつが見て取れた。
俺はやけに生々しく感じた。
震え上がった人間の肌をしてしまい、それを調理したものなどをみると名状しがたい悪心に襲われるのだ。
薄暗い養鶏場で何百羽という鶏が、身じろぎ一つ出来ないような狭く窮屈なケージの中に押し込められ、同じ場所で糞を垂れ、周りと同じ餌を啄ばみ、糞と同じように卵を産み捨てる。
そのイメージがオーバーラップし、私は吐きそうになっていた。

我慢が出来なくなり、スーパーを後にした。


スーパーを出て自分の家の方角に向かうため、商店街を通ってみた。
塩と生臭さが鼻について、伏せていた顔をあげて見ると魚屋があった。
店先に並んだ赤い魚が淀んだ目で私を見つめていた。
黄ばんだ発泡スチロールの中には、年末の目玉商品であろうが、鮮度を保つためなのか湿ったおが屑の様なものをその甲羅に塗られた状態で入れられていた。
値札には「北海道産の毛がに2980円」とかかれていた。
おが屑を毛がにに塗る意味が私にはよく理解ができなかった。

公園には定住型ボヘミアンの方々。小汚い服を着た爺たちが輪になってが先ほどスーパーで売っていた鶏の屍肉を肴にワンカップを飲んでいた。
3日は風呂に入っていなさそうな脂ぎった顔に下卑た笑いを口元に浮かべ、着ているいくつも原因不明の染みの付いた黒いジャンパーの肩には、伸びっぱなしの髪の毛から落ちたフケがつもっている。なんとも醜悪な見た目である。

交差点の角にあるレストランの中をみて見ると、子連れの母親、垢ぬけた服を着た大学生の集団、

パリッとしわの伸びたスーツを着て髪の毛を油で塗り固め、目にはどこからくる自信なのか分からないが光を湛えた眼をした胡散臭いのスーツの集団、

私は社会人どこか違和感を感じる。

かん高い笑い声が耳をつんざき、癇に障ったので目線を向けて見ると、交差点では買い物帰りの主婦達が井戸端会議をしている。

中華料理屋の中をのぞいてみると

冬らしい乾いた空気が喉に引っかかる。

メインストリート

どの集団に属せず、この町の誰とも接点を持たない私には、クリスマスで豪奢に飾り付けられた町並みに馴染めない。
自分には得ることのできなかった人間たちのつながりを、まざまざと見せつけられ一人孤独を深めることになってしまった。
終わりの見えない論文、
自分は築くことができなかった人間の縁、
冬の寒さで冷えた体
家に着くころ、私の両肩に見えない力が重くのしかかり、どっと疲労を感じた。


3節 転 

肩に降りた力を振り払うため空腹の腹に押し込み
しけったソファに座るとテレビをつけた。
缶詰のシーチキンにマヨネーズと醤油、七味をかけてツマミを作った。

テレビをつけてみた。
NHK教育まるで自分の心に響かない思考する必要のない画面をぼんやりと眺めていた。

紙のパッケージに入ったチョコレートを開けて一つ摘まんだ。
一向に文章が書けない。


体から平衡感覚が無くなり、後頭部の奥が地面に吸い寄せられる。
駄目だ。倒れてはだめだ。この重力に抗わなければ。
頭の中の血液がすべて首から下に吸い出される感覚がした。
倒れそうになるのを堪えるために足の位置をかえて見たが力及ばず、私はテーブルに覆いかぶさるように倒れた。
意識は首から下に吸い寄せられるようにして徐々になくなり、私は気絶した。

テレビでは見ていた番組と同じ司会者が青魚がいかに健康に対して効果的かを説明している。
気絶していたのは時間にして3分ほどだろうか、私は目を覚ました。
体にはうまく力が入らない。頭からまっさかさまに落ちたのか、額が痛い。
床には先ほどまでテーブルにのっていた空き缶や空き瓶が散乱し、飲みかけのグラスは落ちて割れ中身がカーペットにしみ込んでいた。
シーチキンの缶も逆さに落ち、油が床に染みを作っているのが見えた。

もう何もかもが面倒だ。掃除も論文も明日からやろう。
力なく腕を伸ばして部屋の電気を消し、私は転がるようにして窓際のベットにのり、毛布に潜りこんだ。
しばらく洗ってない毛布から嗅ぎなれた自分の脂の匂いがした。
なんともいえぬ温かさと安心感を感じながら、暗闇を眺めていた。
毛布のおかげで冷えた体が温まり、うつらうつらし始めていた。

カリカカリカカリカカリカカリカリカリ」
と固いものを尖ったものでひっかく小さな音が、今日も聞こえ始めた。

心地良くまどろんでいた私の頭は、この神経に障る音のせいで現実に引き戻されてしまった。
もううんざりとして、毛布を頭からかぶって、固く目をつぶった。
待てば音は止むのだ。

カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ」

断続的に続く乾いた音は、暗く淀んだ自分の頭の中で響きわたる。

カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ」

私は気を紛らわせるために、昔の女のことを思い出した。

カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ
 カリカカリカカリカカリカカリカリカリ」

もう我慢の限界だった。

俺は毛布を蹴り飛ばすように払いのけ、のそりと起き上った。
カーペットに足を投げだしてベットから床に降りると、暗い部屋の中に這いつくばった。
手の感覚だけで先ほどまでシーチキンを突いていたフォークを探り当てると、のそりと立ち上がり、怒りに身を任せて暗い部屋を大股で通り抜けた。

途中プラスチックのごみ箱を蹴り飛ばす。
床に散乱したポテトチップスを踏んで、足の裏に張り付いた。
しかしそんなことに構ってなどいられない。
部屋を抜けて、街灯の明かりが薄くさすキッチン兼廊下に進んだ。
廊下から玄関のコンクリートに飛び降りると、ひんやりとした冷たさ足の裏から伝わってきた。

カリカカリカカリカカリカカリカリカリ」と音はまだ断続的に続いている。

私は不愉快な音をたてている床をにらみつけると、夜のひんやりとした空気をすぅーっと腹にため、フォークを固く握り締めた右手を振り上げた。
「ふざけんじゃねぇぞっっ!」と雄たけびを上げながら、フォークをコンクリートに突き立てた。
コンクリートの小さな破片が顔に当たったが構わずに、怨嗟の念を叫びながら何度も何度も何度もコンクリートに突き立てた。
この町で俺に与えられた恨み辛みをコンクリートに叩きつけるように何度も何度もフォークを突き立てた。
コンクリートが抉れる感触が、固く握った右手から伝わってきた。

 

4節 決 

天皇賞秋

 日曜日の込み合った中央総武線各駅停車三鷹行きの車内でやっとのこと座れた。
 ここに来るまで東武線も、山手線も込み合っていてずっと立ちっぱなしだった。これでは読もうと思ってた本がまったく進まない。
 なんとしても目的地に着く前にコートのポケットに入れた『ジョッキー』を読み終わらせたかったので、立っている目の前の席が開いたのは、まさしく渡りに舟だった。


 なんでまだ10月なのに糞寒く小雨もぱらつく日に、私鉄とJRを乗り継いでまで、のこのこと荻窪くんだりまで出掛けることになったかといえば。さかのぼることその前の週、頭にスチールウールのようにくしゃくしゃの毛をのせて、加減のわからん馬鹿が作った水割りのように無駄に濃い顔、そしてチョコレートとロールケーキをこよなく愛する心を胸に秘めた大学時代の同期のサクラ、健人(ケント)君に秋の大レース“天皇賞”を見に東京競馬場まで行かないかと誘われたのである。
 ちょうど競馬を題材にした小説をブックオフで買った私は「ホホホ、競馬小説を買ったその日に、競馬場まで遊びに行く連絡してくるなんてなかなかわかってるじゃない。」と誘いを快諾して、来たる日に荻窪に12時に集合し、車で府中競馬場まで行こうと約束したのだった。ちなみに私は競馬をするのは今回が初めてである。


 私は電車のシートに腰をおろして本を取り出し、さっそく続きを読み始めた。
 話は終盤、男やもめに蛆がわくという生活を地で行く、成績の振るわない騎手の主人公・八弥と、八弥の競馬学校の同期で連戦連勝を勝ち取る騎手・生駒が、天皇賞を舞台に物語上最後のレースにのぞむというクライマックスである。実はこの小説、大学時代に図書館で借りて一度読んだことがあるので結末については知っている。しかし、結末を知りつつ読んでもこのクライマックスの展開には燃える。主人公とライバルの因縁もさることながら、二人の乗る馬同士にもドラマがある。二人の乗る馬は、オウショウサンデーとオウショウエスケプという同じ馬主の馬で、横暴な馬主の意向によってこの天皇賞秋でエスケプは善戦むなしくサンデーに負け、天性の脚質を持つサンデーの伝説の踏み台になるというすじ書きを当てられてしまう。負けたオウショウエスケプはあわれにも馬肉街道一直線である。負けるすじ書きを背負わされたオウショウエスケプと騎手の八弥、世界負け負け人生選手権日本代表の自分としては、熱くならざるを得ないクライマックスである。


 発車と停車で揺れる電車で、なんとか読み終わった。その興奮のまま、今日のレースの予想をすることにした。
 ん~……よっしゃ、今日の天皇賞はこの小説と同じように逃げ馬で行こう。今日の天皇賞のあらすじはこうだ。小雨のレース、中位の集団がまごついている間に、スタートで逃げきった馬が三馬身、四馬身と差をつけて先行する。最後の直線で中位集団の馬が追い上げるも追いつかず、逃げきりレースを制する。そして三連単で結果を予想していた俺は、見事1000倍の万馬券を手に入れる。1000倍といえば、100円買えば10万円。1000円買えば100万円である。…ヒョヒョヒョ。良いではないか。一日で100万円。時給換算でも30万円/時だ、ドミノピザ25周年のバイトだって目じゃないぜ。40万円あれば飛行機で世界一周できるこの時代。100万あれば世界一周してべガスとマカオで遊んでもお釣りがくる。カジノのルーレットで遊んで、赤か黒かの勝負に勝って倍額、二度目に赤を買ってさらに倍、まさにやればやるだけ増えていくマネーゲーム。重ねてプッシュプッシュで億万長者。ククク、笑いが止まりません。この俺が一夜にして億万長者。たまらんのぅたまらんのぅ、カカカ!


 ラスべガスのストリップでダンサーのタイトなスキャンティにねじ込む(10ドル札を)、というところまで想像したところで、なんとなく視線を感じて我に帰り、手に持った小説から眼だけ動かせて前を見てみると、電車の正面に座った老夫婦が私をガン見していた。お爺さんは70歳程でキャスケット帽を被って、上着は青いニットのベスト。お婆さんは同じくらいの歳で白髪のパーマにくすんだ薄ピンクのカーデガンを着て、手に杖を持っている。二人とも足立区で見かけるじーさんばーさんよりも少し上品な感じがするが、ごくごく普通の老人に見える。だからといって、こちとらはた目に見れば普通の青年のはずであって、青年が電車で本を読んでいても一般的に見る程のものじゃない。そもそも、私はこの爺さん婆さんには知り合いでもないわけで、そんなにガン見される筋合いは私にない。ではなぜこっちを見ている?何か目的でもあるのか。ガン見ガン見、視線…視線……目立つ、違和感、どこか変、変、疑念、疑惑―――

 ―――公安か!?
 俺を標的にして公安が動きだしたのか?あわわ。公安が、ついに公安が。日本の公安に目をつけられて生きていられた人は、あんまいないと聞くあの公安に!あわあわわわ。消される。現代の忍者に殺される。
 いや、ちょっと待て。なんで俺を公安が狙うのか?国家転覆を企てた覚えもない。大規模な集会をしたこともないような善良な一般市民のこの俺が。公安に目をつけられる理由はない。ということは、マルサ!?マルサか?公安でないとすればマルサなのか!公安にマークされる理由はないが、マルサにならばわからんでもない。やはり、前に先輩に飲まされた白く濁っていて飲むと頭がぼーっとする、不思議楽しい清涼飲料がまずかったか!あのもち米から作ったという清涼飲料が!「たくさんあるから持ってけ」と先輩に言われるがまま2Lも持ち帰った!あの!あの清涼飲料が!半年かけてちびちびと飲んで家の冷蔵庫に入っている!あの飲みすぎると胃のあたりが気持ち悪くなるアレが!きっと!何かしらの!酒税法の関係で問題のある!アレを持っていることが税務署にばれたのだ!あばばば。

 
 正面の老夫婦からのプレッシャーを受けて、脇と額が脂汗でじっとりしてきた時、電車が荻窪の駅に着いた。私はさっさと座席を立って電車を降りた。降りるときに老夫婦の方をちらって見てみると、いまだ二人ともぼーっと私のいた座席の方にある『四角い頭を丸くする問題』と書かれた広告を眺めていた。
 

 「ぷしゅぅぅぅ。」と電車の扉が閉まり、ホームからゆっくりと電車が出ていく。
 オーケーオーケー。ネタが分かれば何のことはない。あの老人達は私の頭の後ろに貼ってあったクイズ付きの広告を見ていただけなのだ。『四角い頭を丸くする問題』はなかなか難しいから、あの老夫婦はずっと眺めて考えていただけだ。それか俺の恰好が気になったかどちらかだ。オーケー。クールダウン。クールダウンベイビー。心はホットに頭はクール、これを忘れるな。服装が変だなんてことじゃぁ、ノーマンズ・ランドを超えてきたこの俺の鋼のハートは気づ付かないぜ。オーケーオーケー。大丈夫。大丈夫なのだ・・・。 
 電車を降りて改札に向かう人達の流れに乗って、私はホームの階段を下に向かって降りて行った。途中の売店で缶コーヒー2本と競馬新聞を買って、健人君の待つ車に向かった。

予のサブカル人生の懺悔

私が思うに、サブカルを語ることにみんな困難さを感じているんじゃないかな?たとえばサブカルの説明をするときに、必ずメインカルチャーハイカルチャーとの対比というのが入ってくることが多いんだが、これはほとんど社会学系の新書の受け売りだと言って過言ではない。

この引用は別に悪いことじゃないんだが、読んでいる人がひどく混乱するし、読んでてちっともワクワクするところではないので、私の説明では割愛する。

では、どうやってこのブログで扱うサブカルについて定義するのかと言われれば、まぁこれはある種の私のサブカルをイメージするときのモデルの変遷について語ることにしよう。そして皆さんに「大体こういうもの」という具合に掴んでもらうことにしよう。そもそも私は理系の人間ではないので定義なんかにはこだわらない人間なんだ。「俺こそがサブカルの権化!サブカルつまり俺の嗜好の全てだ!」という暴論を振りかざして、読者に向かっていくことは、あんまりにもあんまりなので少しだけ説明する。まぁ私の人生の思想の歴史をたどるというか、人生の懺悔としてでも読んでいただければ、結句いいのかもしれん。

1.渦型図

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サブカルについて論じる前に、私がなぜサブカルなぞを好きになったのか触れておかなければなるまい。私は漫画も映画も音楽も好きな子供だったわけだが、維新の肌的な傾向があり、主流ではなく傍流にあたる作品が好きだったわけだよ。ドラゴンボールよりもハーメルのバイオリン弾き、ボンボンよりデラックスボンボン、ファミ通よりファミ通ブロス。みたいにね。

それでこの図なんだが、サブカルチャー(私が話ししたいのは「サブカル」であるが、説明の必要上この用語を用いる。)の話をしていると、「メインストリーム(主流)」という言葉が出てくることがあるね。特に音楽の話なんかではそう。ここでストリーム(奔流)という言葉が出てくるので、私は文化自体を台風や渦潮みたいな奔流なんじゃないかと考えていたことがある。音楽、アニメ、漫画、文学それぞれに奔流があり、それが激しく影響しあって文化が形作られているんじゃないかと推測したんだ。メインストリームは大きな奔流。サブストリームは小さな奔流。という具合にね。

しかしながらこれがいけなかった。なぜこの考えがいかんかったかと言えば、私の頭が付いていかなかった。高校物理の気体の力学なんていうのは僕の不得意分野でねぇ。さらに悪いことに自分が馬鹿だっていうことに気がついてなかったんだ。これは酷いジレンマだ。プラクチカルとアイディアルの衝突だ。この理論を頭で解くことは出来ぬが、それが真実に違いないと妄信していた。そこで苦悶の末、自らはなった言葉が「しゃらくせえ!」であった。

 

2.支流図

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次に考えたのが、主流と傍流に例えるやり方だ。特定の漫画雑誌の売れた漫画を主流に当てはめて、そこからどう分かれていって傍流を形成していったかを考える図だ。このころは系統樹が好きだったのですんなり考えることができた。

ある種の異端好きといっても間違いない性向があったため傍流ラブを拗らせることになったわけだけど。漫画家の師弟関係や漫画賞受賞者のその後の連載なんかにも考えを巡らせていたんだけど、そんなことは調べきれない、というのが結論だ。どの作家がどんな作品に影響を受けたかなんて言う情報は本人しか知りえないものだ。この図式で考えることはあきらめたのだった。

3.2×2マトリックス

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そして人に語りやすく、理解されやすいことを目的に思い付いたのがこのマトリックスである。ちなみにここからの話は漫画雑誌に限定してとらえてもらえると嬉しい。

縦軸に作品の「言及数」、これはインターネットや媒体で言及された数。影響力のある人が言及したらそれは数値が高いものになる。横軸は作品の「発行部数」、「普及度」と言い直してもいいかもしれない。どれくらいの規模の雑誌で何部売れたかが重要になる。

初めに行ったが、一つ間違えてほしくないことがある、これは漫画業界を図る一つの指標にすぎない。映画や音楽は日本というローカルな市場と、世界というグローバルな市場の二つあり。数がダブってしまうのでよくない。

サブカル、オタク、マイルドヤンキー、マニアをこの図の中でどのあたりにいるのかを示したのが上記の図である。サブカルが言及数の高いところに位置しているが、サブカルな文化というのは言及により形成されているんじゃないかという私の推測からだ。サブカルなマンガがどのように伝えられていくかというと、やはり芸能人や有名人が「私に影響を与えた一作!」みたいな感じで紹介されて人に伝わるというのが多いのではないか。それ以外では、ある書店の棚で紹介した本といった感じか。そうしたミーハー的な構造がサブカル文化を支えていると私は考えている。マイルドヤンキーとオタクについては適当に考えたので、オタクは最近拡張しているという報告があったので広めにしてみた、間違いがあったら認める。

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そして、ちょっとこの図2を見ていただきたい。この図は雑誌の2か月間の発行部数でズバっと割った図だ。この図を見ていただくとわかっていただきやすいんじゃないかと思う。200万冊売れる雑誌というのはご存知週刊少年ジャンプだ。100万冊売れるのは週刊少年マガジンである。50万から100万の間にあるのはヤングジャンプビックコミックオリジナル。20万から50万の間はモーニング、ヤングマガジンビックコミック。10万から20万の間はイブニング、ビックコミックスピリッツ、ビックコミックスペリオールヤングアニマル。10未満は月刊スピリッツアフタヌーンヤングアニマル嵐モーニング2などがある。

最後に、当サイトの守備範囲について申しておきたい。当サイトの守備範囲としては2か月間の発行部数が50万部以下の雑誌の漫画を主に取り上げる。私はそうした漫画がサブカル漫画だと思っているからだ。まぁ言ってみれば、そこそこ売れてない雑誌のそこそこ売れてない漫画を取り上げるというわけだ。早くもブログを置いて逃げ出したくなる話である!しかしながら、そうした感じの面白い漫画を探してきて紹介するというのは、時代の徒花を山の上まで探しに行ってきて、傷だらけのまま「おい!これを見ろ!」と見せつける野武士のようでいっそ痛快である。なお、頑張っていきたい所存、一応更新は週末、回数は全10回を予定している。以上

 

 

 

初めに~そしてなぜ私がサブカル外道になったか~

時は平成、価値観の多様化した社会で人々は周りとセンスを競い合い、マウント体勢からの打ち下ろしフックで相手の頭蓋を破壊する力を比べあっていた時代。

さる国の長が「自分はサブカルではなく、オタクだ!」という発言をした。それまでその人はサブカルの権化のように思われていたため、世間は驚いた。サブカルという舞台からその長はおりることになったのだ。

サブカル大将という象徴的立場の椅子が空いてしまったため、サブカルの世界は乱れに乱れた。いったい誰が、この国のサブカルを収めるのか?上級サブカルたちは、自分たちの野心を秘め、侃々諤々の議論を開始するのであった。

そしてここに一人の元サブカルワナビーがいる。名前をサブカルバカという。その昔、都で秋葉原や中野をプラプラ歩いているだけの低級サブカルだったが、仕送りの停止を理由に実家に帰って就職したサブカル崩れである。

バカ乃介は仕事で疲れて帰ってきても、日課のネットサーフィンを欠かさず、虎視眈々と自分のチャンスを狙っていた。実家に帰ったその後も、まだサブカルで食っていくという夢を忘れてはいなかったのだ!

時はサブカル戦国時代!サブカル猛者たちが、自分にとって都合のいいサブカルの定義を掲げ、ネット上での立身出世と、能年玲奈との対談を狙う群雄割拠の時代である!

サブカルバカの壮大な冒険が今始まる!!!

 

当サイトはサブカル漫画紹介サイトです。ブログとしてのコンセプトは「ビレッジヴァンガードやComicZinで売っているようなサブカル漫画を、皆さんにご紹介させていただくこと。」です。

実際にお店に行けない人やどの本を買っていいかわからない人に本を紹介できれば良いと思います。

また当ブログはアフィリエイトブログです。紹介した商品をそのまま買ってくだされば、サブカルバカはとても喜びます。

だってサブカルやっててお金にならなきゃやりがいないもんね!!!

本日はこの辺で、次回以降にサブカル漫画とはどのあたりの漫画のことを指すのかをご説明いたします。

以上

 

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